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Anacondaで作製した仮想環境のバックアップ・インポート(リストア)・削除・クローン手順

小倉 淳
記事内に商品プロモーションを含みます

こんにちは、個人事業OguLinks代表の小倉(@jun_ogulinks)です。

Pythonを利用する上でAnacondaは非常に便利なツールですが、新しいPCに環境を作り直したりする作業は面倒臭いですよね。

Anacondaで作製した仮想環境はバックアップを取ることができ、また、そのバックアップから仮想環境をリストアすることが簡単にできます。

古い仮想環境を削除したい、既存の仮想環境からクローンを作ってテスト環境を用意したいなど、anacondaの仮想環境に関する様々な要望があるかと思います。

今回は仮想環境のバックアップ・インポート(リストア)・削除・クローンの手順(方法)と注意点について解説します。

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anacondaで仮想環境をバックアップ

anacondaで作製した仮想環境はまとめてバックアップを取ることができません

まずはバックアップを取りたい仮想環境を選択してアクティベートさせておきましょう(上図参照)。

次にBackupボタンをクリックするとウィンドウが表示されます。

ここではバックアップの保存先をローカルドライブにしたいと思います。

local driveを選択してbackupをクリックすると、今度はローカルドライブの保存先とファイル名を決めるように言われるので指示通りにします。

このとき、ファイル名は何でも構いませんが、仮想環境と同じ名前にしておくのがオススメです。

そうすることで何のバックアップファイルなのか一目で分かりますし、次に解説するインポート作業で一部の入力作業を省略できます。

バックアップ作成に成功すると下図のウィンドウが表示されます。

なお、仮想環境のバックアップファイルは ” .yaml ” フォーマットで保存されます。

バックアップを取っておきたい仮想環境ごとに.yamlファイルをつくるようにしましょう。

この.yamlファイルは仮想環境をイメージ化したものではなく、インストールされているパッケージをリスト化した、ただのテキストファイルです。

そのため、メモ帳などで開くことができます。

ありがたいことに、pipでインストールしたものはちゃんと区別して分かるようにリストされています。

.yamlファイルの構造は以下のようになっています。

name: xxxxxxx
channels:
  - defaults
     .
     .
     .
dependencies:
  - alabaster=0.7.12=pyhd3eb1b0_0
     .
     .
     .
  - pip:
      - tkinterdnd2==0.3.0
        .
        .
        .

バックアップの取り方は以上です。

anacondaで仮想環境をインポート(リストア)

バックアップで作製した.yamlファイルを復元する手順についてみていきます。

仮想環境を復元したいPCに.yamlファイルをコピペして、上図のようにanaconda上でインポートボタンをクリックします。

表示されたウィンドウで、Local driveに.yamlファイルを指定し、importボタンをクリックします。

こととき、.yamlファイルのファイル名が自動的に ” New environment name: ” に入力されます。

仮想環境名を変更したい場合はimportボタンを押す前に書き換えてください。

インポートは時間がかかります。

これは.yamlファイルにリスト化されているパッケージをダウンロードから始めるためです。

そのため、この作業はネットワーク接続環境でなければできない点であることも注意しておきましょう。

インポートが終了するといつもと同じような以下の画面となります。

しかし、一部のパッケージについてはインストールができない場合があります。

その時は以下のウィンドウで知らせてくれます。

tkinterdnd2などでpipでインストールしたものは基本的に問題なくインストールされます。

しかし、pipでインストールした一部のパッケージはどうやらうまくインストールできないようです。

私が今回試した感じでは検証用にpip経由で入れてみたパッケージがインストールされませんでした(ただ、使う予定のないものだったので無視しました)。

どのパッケージがインストールされなかったかまでは教えてくれませんが、復元後、仮想環境インストール済みパッケージの数が以前と同じかどうか確認することで、インストールされなかったパッケージ数を知ることができます。

また、上図のウィンドウには ” Pip failed ” とあるので、pip経由でインストールしたパッケージの一部が失敗していることが分かります。

あとは.yamlファイルのpipの項目を見れば、どのパッケージがインストールされていないのか絞り込みができます。

もし、使う予定のあるパッケージがインストール失敗となった場合は、追加しておきましょう。

インポート手順は以上となります。

anacondaで作製した仮想環境の削除

次に仮想環境の削除手順についてです。

仮想環境を削除したい理由としては以下の場合があるかと思います。

  • 古くなって使わなくなった
  • 間違えて作ってしまった
  • テスト(検証)用に作製したが本番環境に移行し使わなくなった ・・・など

上図のように削除したい仮想環境をアクティブにしてRemoveボタンををクリックして、あとは指示に従うだけなので簡単です。

ですが、ここで一点注意があります。

確かにこの操作でanaconda上から削除した仮想環境は表示されなくなります。

しかし、下図を見てもらうとわかる通り、Cドライブ上にはフォルダが残ったままになっています。

このままだとHDD/SSDの容量を食うだけでなく、同じ名前の仮想環境を作ろうとしたときにエラーとなります。

良いことは何もないので、このフォルダも削除しておきましょう。

これできれいさっぱり削除することができます。

これが本来の仕様なのかどうか分かりませんが、私の環境ではどのPCでもこのようにフォルダが残ります(気持ち悪いので、いつも削除してしまっています)。

間違って残しておきたい仮想環境のフォルダを削除しないようにして下さいね。

削除手順は以上です。

既存仮想環境のクローンから新しい仮想環境を作製

最後に仮想環境のクローンの作り方です。

既存の仮想環境をベースにして新しく仮想環境を作製し、そちらでパッケージの追加や開発を行いたいときに使うと良いでしょう。

クローンを使えばベースとなる仮想環境を汚さないで済むので助かりますね。

クローンの作り方も簡単です。

該当の仮想環境をアクティブにしてCloneボタンをクリックします。

あとは新しく仮想環境名を付けてウィンドウ右下のCloneボタンをクリックするだけです。

まとめ

Anaconda上の仮想環境のバックアップ・インポート(リストア)・削除・クローンの手順について解説しました。

仮想環境を作り直すのは地味に面倒臭い作業です。

バックアップを取っておけば簡単に復元できますし、他のPCへの移行も大した工数もなくできます。

Anacondaの基本操作になりますので、初心者の方は基礎知識として知っておくと良いでしょう。

Anacondaの操作に関する記事は他にも公開しています。

参考にしていただければ幸いです。

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ABOUT ME
小倉 淳
小倉 淳
テクニカルフェロー / 個人事業主
国立研究機関(医療系)の非常勤研究職員であり、大学の保健医療学部で非常勤講師として毎年60コマ以上の講義・演習を担当。  

自身のプログラミング技術を活かすため、個人事業OguLinksを立ち上げ、教育・研究機関の研究者を対象にPythonプログラムの開発等を請け負っています。  

臨床検査技師と精神保健福祉士の有資格者。  

経歴等(→ResearchMap)
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